HFNC継続患者を大阪で在宅移行する際の訪問看護受け入れ確認5項目

この記事の要点(一問一答)

Q:HFNC継続中の患者は大阪で在宅移行できますか?

A:主治医の指示書に基づく管理体制が整えば、HFNC(高流量鼻カニュラ)を継続したままの在宅移行は可能です。える訪問看護ステーション(大阪府門真市)は、HFNCを含む呼吸管理が必要な方の退院相談に原則すべて一次回答する方針をとり、門真市・守口市・豊中市を含む北摂・北河内エリアで24時間連絡体制を整えています。退院前カンファレンスへの同席から初回訪問日の確定まで、地域連携室と直接調整が可能です。

つまり、HFNC装着が在宅移行の障壁になるかどうかは、受け入れ側ステーションの機器管理体制と緊急時フローの有無で決まります。本記事では、退院調整を担当される連携室・退院支援部門の方に向けて、打診前に確認すべき項目を整理します。

流量40L/分から離脱できないまま退院方針となった場合の調整経過(モデルケース)

以下は調整過程を整理するためのモデルケースです(特定の症例ではありません)。

70代男性。慢性呼吸不全の急性増悪で入院し、HFNCで流量40L/分・FiO2 35%まで改善したものの、従来型の在宅酸素療法への切り替えが困難と判断され、HFNC継続のまま退院方針となった事例を想定します。

この段階で連携室が直面するのは、次の3点です。

  • 在宅用HFNC機器の手配ルート(医療機関・機器取扱事業者・主治医の三者調整)
  • HFNC回路・加湿管理を実施できる訪問看護ステーションの確保
  • 夜間にSpO2低下や機器トラブルが起きた際の対応窓口の明確化

2022年度診療報酬改定で在宅ハイフローセラピー指導管理料が新設され、要件を満たす患者の在宅HFNCは制度上の枠組みが整っています。算定要件・対象患者の判断は主治医および算定医療機関での確認が前提ですが、「制度がないから帰せない」という状況ではなくなっています。

在宅HFNCで必要となる機器構成と訪問看護の管理項目

在宅で使用されるHFNC装置は、myAIRVO 2に代表される在宅対応機種が中心です。実際の機種選定は主治医の指示と機器取扱事業者の取り扱い状況によって決まります。機器構成として確認が必要なのは以下の通りです。

  • 本体と酸素供給源の接続:酸素濃縮装置または酸素ボンベとの接続構成、設定流量・酸素流量の指示内容
  • 加温加湿管理:精製水の補充頻度、チャンバー・回路の交換サイクル
  • 停電・災害時対応:予備電源の有無、停電時の代替酸素投与手順の文書化
  • モニタリング:パルスオキシメータの設置と、測定値を報告する基準値の取り決め

訪問看護師が訪問時に実施するのは、医師の指示に基づく設定値の確認、回路・加湿状態の点検、鼻カニュラ接触部の皮膚観察、ご家族への手技確認です。える訪問看護ステーションでは、急性期病棟や集中治療領域での勤務経験を持つ看護師が在籍しており、HFNCを含む呼吸管理機器の取り扱いを病棟経験に基づいて実施できる体制をとっています。

打診前に確認すべき受け入れ判断基準5項目

HFNC継続患者の打診で「相談させてください」と保留されるケースの多くは、ステーション側の体制が不明確なことに起因します。打診の電話で以下の5項目を確認すると、受け入れ可否の判断が早くなります。

  • 1. HFNC装着患者の管理経験の有無:機器名を挙げて具体的に確認する
  • 2. 24時間の連絡体制:夜間・休日の電話対応と緊急訪問の可否
  • 3. 退院前カンファレンスへの同席可否:病棟での手技引き継ぎを直接受けられるか
  • 4. 特別訪問看護指示書への対応:退院直後の頻回訪問(医療保険・14日間を限度)に対応できるか
  • 5. 対応エリア:患者宅の住所が確実にエリア内か。境界地域は特に明示的に確認する

える訪問看護ステーションは、門真事務所(大阪府門真市元町8-4)と豊中サテライト(大阪府豊中市上新田1-10-10-306)の2拠点から、門真市・守口市・豊中市を含む北摂・北河内エリアに対応しています。市境をまたぐ調整でケアマネジャーとの板挟みが生じやすい地域についても、まず住所をお伝えいただければ対応可否を即日回答します。

夜間のSpO2低下・機器トラブル発生時の連絡フロー

退院後3日以内の再入院を防ぐ鍵は、夜間トラブル時の判断基準を退院前に文書化しておくことです。える訪問看護ステーションでは、HFNC装着の方の受け入れにあたり、以下のフローを退院前に確定させます。

  • SpO2の報告基準値と、基準を下回った場合の対応手順を主治医の指示として事前に文書化
  • 第一報の窓口を訪問看護ステーションの24時間連絡先に一本化し、看護師が電話でのトリアージを実施
  • 緊急訪問が必要と判断した場合の出動と、主治医・救急搬送への連絡順序の取り決め
  • 機器本体のトラブルは機器取扱事業者の緊急窓口と役割分担し、連絡先一覧を利用者宅に常備

「夜間に何かあったら誰に電話するのか」が一枚の文書で示せる状態を退院日までに作ることが、ご家族への説明材料としても機能します。

退院前カンファレンスから初回訪問までの標準スケジュール

HFNC継続患者の在宅移行では、退院日の7〜10日前を起点とした準備期間の確保を推奨します。

  • 退院10日前まで:訪問看護への打診、対応可否の回答、機器手配ルートの確定
  • 退院7日前前後:退院前カンファレンス。設定値・回路交換手順・緊急時指示の引き継ぎ、訪問看護指示書の依頼
  • 退院前々日まで:在宅側の機器設置と試運転、ご家族への手技確認の完了
  • 退院当日:初回訪問を退院当日または翌日に設定し、自宅環境での稼働状態と設定値を確認
  • 退院後14日間:特別訪問看護指示書に基づく頻回訪問で観察密度を確保し、その後の訪問頻度を主治医・ケアマネジャーと再調整

える訪問看護ステーションでは、打診をいただいた段階でこのスケジュールの叩き台を作成し、地域連携室と共有する形で調整を進めます。退院日程が先に確定している場合の短期調整についても、まずはご相談ください。

最終更新日:2026年6月11日
監修:える訪問看護ステーション(株式会社える)

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